皎天舎

道具のブツリ

理にかなったものは美しい
25個の生活道具とそこに隠されたブツリをひも解く、
風変わりで、やさしい、物理学の入門書。

身の回りのものはすべて自然の原理や法則のもと成り立っています。
役に立たないと思われがちな中学・高校で習うブツリが、
実はさまざまな道具がもつ「用の美」の基礎になっているのです。

本書は、誰もが一度は使ったことのある生活道具を
「ながす道具」「さす道具」「きる道具」「たもつ道具」「はこぶ道具」の5つの章に分け、
物理を専門とする教師ふたりが、ああでもない、こうでもないと呟きながら、
道具とブツリの面白い関係について語ります。難しい公式や計算はいっさい出てきません。

点で突き刺すフォーク、慣性の法則で水を切るざる、
無限の刃渡りをもつピザカッター、空中の支点でてこを動かすハサミ…etc.

紀元前に生まれたスプーンや車輪など、
今なお変わらない道具の形やしくみにもう一度目を向けることで、
長い年月を経ても廃れない道具のデザインや機能が見えてくることでしょう。

開くと正方形になる縦長の判型、開きのよいコデックス装。
そして色やテクスチャを版画のように重ねた、
独特な風合いのある大塚文香さんの挿絵にもご注目!

以上、出版社サイトより

文 :田中幸、結城千代子
絵 :大塚文香
価格:¥2420(本体¥2200+税)
仕様:A5変形(200×100)
   コデックス装、272p
   オールカラー
ISBN:978-4-8441-3794-8

用の美 × ブツリ

大正十五年ごろにはじまった民芸運動に由来する言葉「用の美」
職人の手仕事によって生み出される生活道具、機能的で美しい民藝品は、民藝運動の創始者・柳宗悦によって新たな価値を見出され「用の美」と称せられました。簡素で飾らない美しさと、道具としての機能性を併せ持つ民藝は、時を経て令和となった現在でも暮らしに潤いを添えています。

そして、「形は機能に従う」、そうした理念を掲げ、美しさのみならず機能性を追求したバウハウス。シンプルなデザインを追い求め建築や家具、さまざまな生活雑貨、写真、フォント等多くの分野に爪痕を残しました。美しさを問いなおすと機能的に回帰します。機能的なものは美しい。

そしてもう一つ、本書が機能的なところをご紹介すると、この本の装幀は、背中の綴じ糸を見せたままにするコデックス装。開きがよく、こちらも機能的です。色々な仕掛けに凝ったりする雷鳥社さんですから、カバーをめくって中の様子も確かめてください。美しくてカワイイが隠れています。


なぜ?が理系の扉を開く。

私たちが普段何気なく使っている道具たち。
なぜ、こんなに便利なのか。
なぜ、勢いがつくのか。
なぜ、軽い力で切れるのか。
なぜ、重いものを動かせるのか。
なぜ、倒れないのか。
なぜ、こんな形なのか。

その「なぜ」この本が引き受けましょう。
疑問を持つ心は、好奇心へと変化します。当たり前のことをそう思わず、リクツを考えてみると新しい発見に気づき、納得します。さらに好奇心と便利さを求める気持ちが上手く合致すると、まだ世に存在しないものの誕生へと走りだすかもしれない。イノベーションです。

道具のおもしろさや美しさを、やさしいブツリの視点で観察することで日々の暮らしが楽しくなる。理系なんてつまらないと思っている方、物理は難しくない、楽しい。

「道具のブツリ」と一緒に、雑貨の本、民藝の本、物理学の本、科学の本が並んでいます。一見繋がりのなさそうな考え方が、この本を軸にすると不思議なことに、しっくりと収まる。そんな面白くて不思議なフェアです。


※店内に掲示ているフェアの看板や、このページの画像で使用しているハサミのイラストは、本書の絵を担当されている、大塚文香様よりご提供いただきました。ご協力いただいた大塚様、雷鳥社の皆様、わがままを聞き入れていただきありがとうございました!

書肆 朝陽館が、賢そうに見えるでしょ。

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