皎天舎

写真の隙間展

写真の隙間

広いアラスカの原野でたったひとり、
僕は何度も、
自分の生き物としての
弱さを痛感したーー。

数万年、数十万年という単位で、種を紡いできた生き物たち。
長い長いモノサシでないと計れない壮大な物語。
新進気鋭の写真家が綴った、アラスカへの深い思いと撮影秘話。

「書肆 朝陽館」では、アルプス連峰に降り積もった雪が融け、平地を潤すこの季節に、佐藤大史さんがアラスカで撮影した膨大な数の写真から厳選し展示します。春を迎えたアラスカの山並み、厳しい環境で逞しく生きる動物たち、その辺境の地に息づく人々。「写真の隙間」を開くと、写真家・佐藤大史の琴線に触れた一瞬が煌く砂金のように綴られています。
この写真と、その時に感じたことを文字に置き換えまとめられ、一冊のフォトエッセイとして出版された本が「写真の隙間」(信濃毎日新聞社)です。
このタイトルにあるように、写真は一瞬一瞬を切り取っていますが、佐藤大史が見て感じた生の情報は、むしろ一枚一枚の写真の間にあるのかもしれません。ファインダー越しにレンズを通した光を受け止め、シャッターを切る。その一つ一つの動作の前後にある物語。それは歩き出す一歩から始まった。そのつながりの間にある時間、「隙間」を意識してご覧ください。

自らの足で道なき道を歩く。
この星の営みを感じ、生命に触れる。
彼の地で暮らす者たちとの交わる。

写真家・佐藤大史は、そのとき何を思ったのだろうか。

「 写真の隙間展 」

写真の隙間

著 者・佐藤大史
出版社・信濃毎日新聞社

プロフィール

佐藤大史(写真家)

1985年生まれ。東京都町田市出身。日本大学芸術学部写真学科卒業。卒業後、写真家白川義員の助手を務め、2013年独立。「地球を感じてもらう」ことをコンセプトに、主にアラスカなどの手つかずの大自然を舞台に撮影している。長野県安曇野市在住。写真集に『Belong』(2020年、信濃毎日新聞社)。フォトエッセイに『写真の隙間』(2022年、信濃毎日新聞社)。
2017エプソン三好和義賞受賞。JPS日本写真家協会会員。

イベント情報

「 写真の隙間展  トークイベント 白夜と極夜 」

「書肆 朝陽館」に佐藤大史さんをお招きし、お話をお聞きします。
一日中陽が沈まない白夜とまったく陽が昇らない極夜がおとずれるアラスカ。一見すると両極端のイメージを思い浮かびますが、その二極をつなぐ間の日々にも陽は巡っています。

ファインダーを除いて一瞬一瞬を切り取る写真に隙間があるように、二極の間に流れる時間や生命の営みについて確かに存在し、見つめてきたもの、感じたものを語っていただきます。コロナ禍での窮屈な暮らしが雪解けを迎えつつあります。その一方で、二者択一を強いる社会がさまざまな形で分断を生んでいます。

写真家が、レンズを通した光の中に見出したものとは。

開催日:2023年4月23日(日)
時 間:14:00-16:00
会 場:皎天ノ刻茶房(書肆 朝陽館)
参加費:1,100円
定 員:25名
参加申込:下記の参加申し込みフォームよりお申し込みください。





    

書肆 朝陽館では、4月23日(日)「写真の隙間」のサイン会を行います。
当店でお買い上げの方、事前に購入されたお客様もご参加いただけます。




    開催期間:2023年4月16日(木) 2023年5月8日(月)