Presented by ODD ZINE
【高山羽根子の手書きメモ展】トークイベント
『記憶の堆積層』
プロの純文学作家を中心に制作してきたインディペンデント文芸ZINE『ODD ZINE』
「書肆 朝陽館」では、2023年3月16日(木)から 2023年4月17日(月)に【高山羽根子の手書きメモ展】を開催しています。期間中は、高山羽根子さんが小説を書く際にまとめたスケッチブックのメモをパネル(約A2サイズ・7枚)にし展示しています。また、スケッチブックの現物も高山さんからお借りし展示いたします。思考の痕跡が可視化された貴重な文芸資料でもあるメモをご覧いただけます。
このフェアの期間中に、高山羽根子さんを長野にお招きしトークイベントを開催します。
高山さんの小説を読むと様々な「場」で生きる等身大の主人公の物語が描かれていますが、等身大といっても、ありそうでなさそう、なさそうだけどありそう、そんな不可思議な世界観を持っています。SFの分野でデビューした作家らしく奇妙な現実世界を描きながら、それがより身近なものに感じるのは、イメージされる情景を細かくスケッチするかのように丁寧に書き込まれているからかもしれません。美大出身の作家が小説を「制作」する過程をスケッチブックにまとめられたメモを見ながらお話しいただきます。
また、高山さんの小説には記憶の階層が多く重ねられています。ときに主人公の記憶であったり、周辺の人々の記憶であったり、もしくは、その場所に刻まれた人間の営みによる記憶であったりします。その記憶は確かなものとなって人から人に伝えらることもあれば、朧げなものとなって曖昧になり忘却に落ちていくこともあります。人や土地や事象に降り積もった記憶。その堆積した記憶が作中でどのような作用を生み、なにを伝えようとしているのか。記憶を重ねることで明日を迎えられるように、記憶を失うことで悲しみから救われるように、そして曖昧になることで日々の営みに寄り添えるように。さまざまな「記憶の堆積層」を巡ります。
開催日:2023年3月26日(日)
時 間:14:00-16:00
会 場:皎天ノ刻茶房(書肆 朝陽館)
定 員:25名
参加費:1,650円(税込)
参加申込:下記参加申し込みフォームよりお申し込みください。
当日はカフェの営業は”お休み”となりますのでお気をつけください。
ゲスト
高山羽根子
1975年、富山生まれ。2010年「うどん キツネつきの」で創元SF短編賞佳作、2016年「太陽の側の島」で林芙美子文学賞を受賞。2020年「首里の馬」で第163回芥川龍之介賞を受賞。著書に「オブジェクタム」「居た場所」「カム・ギャザー・ラウンド・ピープル」「如何様」「暗闇にレンズ」などがある。
最新刊の「パレードのシステム」は、本イベント開催中に行われる読書会の課題図書です。
こちらのお申し込みフォームよりご応募ください。
当店でお求めいただいた、高山羽根子さんの著書をご持参いただけるとサインをしていただけます。ご希望の方は忘れずお持ちください。また、当日のご購入も可能です。