皎天舎

自給自足 

すべては、手のひらから生まれる。 

自らの生活に必要な物資を、自らの生産によって手に入れる生活のあり方を自給自足という。もしも、1,000坪の土地があったら、あなたはどのような利用を考えますか?

土を耕し作物を植え、飼料を作って家畜を育てる。もしも、裏山があったら、木の実を集め、山菜を採り、野生の動物を狩る。作物や木の実や肉などの食品を保存するために加工を行い、それに必要な道具を作る……。道具や食料はなんでも購入して済ますことが可能な現代だからこそ、ひとつひとつの「つくり方」を確認してみると、誰かの手仕事や多くの生命に支えられていることに気づきます。

(特集棚に並んでいる本の一部)

自らの手で何かをつくってみると、なんだか誇らしい気持ちになるものです。たとえそれが不格好なものだったり、多少使い勝手が悪くても。一度つくってみたからこそ創意工夫が生まれます。もっと使いやすいよう、もっときれいな仕上がりに、もっと効率よく。必要なものを自分で作る方法を知っている、より良い方法を考えることができる。それは自信となって、人生に訪れる様々な壁を乗り越えるための支えとなるでしょう。

火を焚きなさい

 

人間は 火を焚く動物だった
だから 火を焚くことができれば
それでもう 人間なんだ。

 
火を焚きなさい

人間の原初の火を焚きなさい
やがてお前たちが大きくなって
虚栄の市と出かけて行き
必要なものと必要でないものの
見分けがつかなくなり
自分の価値を見失ってしまった時
きっと お前たちは 思い出すだろう
すっぽりと夜につつまれて
オレンジ色の神秘の炎を
見つめた日々のことを

 
山尾三省

「火を焚きなさい」より抜粋

週末なにつくろっかな。
そう思ったら、とりあえず朝陽館へ。